武士

武士社会

布衣

布衣(ほい)とは紋がなく地模様もない狩衣のことです。 旗本にとって江戸城内で行われる儀礼の場に布衣を着て出ることは立身出世の証とされました。 旗本とは幕臣のうち将軍に謁見できる御目見以上の者をいいます。 国立国会...
武士社会

代官

代官といえば時代劇の影響からでしょうか、厳しく農民から年貢を取り立て悪事を働くというイメージがあります。 ところが実際は違っていたようです。 まず、幕領の代官について見てみます。 幕領の代官 江戸時代は大名や旗本な...
武士階級の女性

家を結ぶ

ライフサイクルに注目している藪田氏によれば、武士階級の女性たちには町人や農村女性と異なるライフサイクルがあったとしています。 大きな違いは生まれ落ちた家と嫁いだ家を結ぶという使命を負っていることでした(薮田 1990: 244-71...
旗本婦人 伊東万喜

旗本婦人・万喜の役割

(五常・仁 鈴木春信筆 文化遺産オンラインより) 旗本婦人・万喜の手紙から彼女の生活を見ていくとともに彼女の果たした役割について考えてみます。 (妻鹿敦子、2011、『武家に嫁いだ女性の手紙――貧乏旗本の江戸暮らし』吉川弘文館...
武士社会

武士の序列

江戸時代についての多数の著書がある山本博文氏は「現代企業も官僚機構も、全て徳川政府から始まった!」という副題で武士社会についての本を出しています。 山本博文、2022『江戸の組織人 現代企業も官僚機構も、全て徳川政府から始まった!』...
旗本婦人 伊東万喜

秘密の「入れ子」

「入れ子」は、他人の家に育った子を養子ではなくその家の実子として届け出ることです。 再婚して旗本婦人となった伊東万喜。 亡くなった前夫との子である長男・精五郎は万喜の再婚先である伊東家の籍に入らず渡辺家の「入れ子」を経て山室家...
旗本婦人 伊東万喜

婿養子は福の神

伊東家は旗本で大番を務める家柄です。 でも借金だらけ。 その解決策として娘に婿養子・平吉を迎えます。 作者の妻我敦子氏は「平吉は伊東家にとって福の神であったようだ」と述べています。 妻鹿敦子、2011、『武家に嫁...
武士社会

武士の出世

武士の出世は大変でした。 武士は生まれた家の家格、知行(給与)をそのまま受け継いでいくのが普通です。 江戸時代の官僚制を調べた山本博文氏によると「旗本の中には例外的に出世した例が多くみられるのだが、彼らの出自をみてみると大名の...
水戸藩下級武士の妻 関口きく

『武家の女性』親類のおばさん

『武家の女性』関口きく  いつ見ても鬘かつらでもかぶったように後れ毛おくれげ一筋なく、なめたような丸髷に結い上げ、八十二で死ぬ時まで紅白粉べにおしろいを放さなかったくらいですからその身きれいなこと。着物を裾長に着なし、丈はすらりとし...
武士社会

武士社会はピラミッド

武士の身分体系は、主君を持たない浪人を別にすると、一番上に将軍がおり、そのすぐ下には一万石以上の領地を与えられた大名、その下には一万石未満の領地や俸禄を与えられた旗本や御家人などの幕臣や大名の家臣たちがいた。 村越一哲、2010、「...
タイトルとURLをコピーしました